『お母ちゃん お母ちゃーん むかえにきて』

2022・8・15
終戦77年二度と子どもたちにこんな思いをさせてはいけない!
集団疎開の絵本
『お母ちゃん お母ちゃーん むかえにきて』(奥田継夫・文/梶山俊夫・絵/小峰書店)

ぼくたちは「天皇陛下 ばんざーい!」の声に見送られて大阪から17時間かけて島根県に着いた。
ところが疎開地で待ち受けていたのは食べ物をめぐっての喧嘩とイジメ、空腹と寂しさだった。
カエルやヘビ、絵の具、バンドなども食べた。
シラミやノミもわいた。
ぼくは「―お母ちゃん、はよ むかえに きて。」と毎日拝むようになった。
お父ちゃん戦地で亡くなった。
そのお母ちゃんも面会で会ったのが最後で大阪空襲で亡くなった・・・
8月15日、戦争は終わった。
ぼくは一人で線路を歩いていた・・・

作者奥田継夫の実体験とのことです。
戦時中の子どもたちの生活が等身大に描かれ、梶山俊夫の絵が一層胸に迫ってきます。
運よく私の父は南方から帰って来られました。
銃弾がくるぶしにあたり大けが。
麻酔などなく焼酎をふりかけられ、猿ぐつわをされノコギリのようなもので手術したとか。
余りの痛さで気を失ったといっていました。

ウクライナはじめ世界のあちこちで戦争と紛争が続いている。
一日も早く日々の暮らしが戻りますように。

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絵本専門店グリム
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