『たべる たべる たべること』

元気がでる美味しい絵本をご紹介します。
『たべる たべる たべること』 (作・くすのきしげのり/絵・小渕もも/おむすび舎)

「たべる たべる たべること」で始まるひとつひとつの場面。  
  新しい命を祝うとき 友達と仲良くなるとき
  家族と共に囲む食卓
  別れのとき
一人の女の子の誕生から成長を見つめるいのちの物語。
短くともあたたかい言葉には、心にしみる重みがある。
その言葉から物語がうまれ、広がり、伝える、絵の力。
一冊を通して流れる物語は、様々な伏線がある。
それを見つけると「なるほど。こことここはこうやってつながるのか」と、うれしくなる。
まるで、人生の縮図を見ているようだ。

「たべること」は、体をつくること。
でも、それだけではない。
私にも「たべること」から見えてくる思い出がある。  
  父母と共に山頂で食べたおにぎりのおいしかったこと。  
  大福を食べている時の父の笑顔。  
  毎日の楽しみだった母のお弁当 等。
母となってからは  
  陣痛時、痛さをこらえて食べた病院でのごはん
  初めてあげるおっぱい  
  誕生日ケーキを囲む子ども達の笑顔 等。

愛しい時間、悲しい時間、どんな時も「たべること」は共にある。
小さな子ども達には、少しピンと来なかった部分もあったようですが、大事なこと、大切な想いは伝わる。
ぜひ、すべてのお母さんたちに読んでほしいです。
家族みんなで読み合うと和気あいあいとおしゃべりしたくなりますよ。
(くどえり)

投稿者プロフィール

絵本専門店グリム
絵本専門店グリム
ロングセラーの絵本、昔話絵本、赤ちゃん絵本などを取り揃えています。蔵書数はおよそ3500冊。長年、絵本専門店を営んできた店主が思い入れのある本をセレクトしています。

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