『わたし、パリにいったの』

本全体が薄いぴんく色に包まれ、乙女心をくすぐります。
裏表紙には、お花模様の大きなパンツ!
この大きなパンツ、いったい何でしょう?
本を開くとちょっとおすまし顔のはなちゃと、おちゃめなめめちゃんのたのしそうな笑い声が聞こえてきますよ。
『わたし、パリにいったの』
作・たかどのほうこ/のら書店
はなちゃんとめめちゃんは、パリに行った時のアルバムを見るのが大好き。
おねえちゃんのはなちゃんは、写真を見ながらパリでの楽しい思い出を話します。
めめちゃんは、うなずきながら「しってる」といいます。
でも、その時、めめちゃんはおかあさんのお腹の中にいたはず。
なんで知っているの?
まるで小鳥のさえずりのような姉妹の会話。
我が子と重ね合わせ、何気ない日常が大切なひとときなのだと感じました。
と、私が『わたし、パリにいったの』を読み返しながらこの文章を書いていたら、末っ子が寄ってきました。
「この、本、おもしろいよね~。だって、あのおおきなかわいいパンツからぜ~んぶ見ちゃってるんだよ!」
※ネタバレ注意報発令中 💦
「すごいよね~。そんなことってあるんだね~。」
「なんで、私はめめちゃんみたいに覚えてないんだろ? くやしいなぁ」と、次々と言葉が飛び出す。
そうか。そうか。
一緒に本を読んだあの時。
私は、ひだまりのようなあたたかさを受け取り、娘は、めめちゃんになりきってパリ旅行に行っていたのね。
本って、おもしろいですね♪
(くどえり)
投稿者プロフィール

- ロングセラーの絵本、昔話絵本、赤ちゃん絵本などを取り揃えています。蔵書数はおよそ3500冊。長年、絵本専門店を営んできた店主が思い入れのある本をセレクトしています。
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