『マルをさがして』

☔️先日の雨はすごかったですね。明け方まで篠突く雨でした。 この絵本の雨も風もすごいです。
今にも降り出しそうな雲行き。仲良しの犬マルがいなくなった。 ぼくが怒ったことで!
『マルをさがして』(山本久美子さく・え/ひだまり舎)
タケルが種から育てているコスモスの鉢植え。
なのにマルが落とした。
つい叱ってしまったがマルがいない。
今にも雨が降りそう。
タケルは外へ捜しに行く。
突然風が吹いてきて、ざんざぶりの雨に・・・
それだけにラストはグッとくる。
クリーム色の上に赤と黒のコントラストが見事。
激しい風雨の中を探し回る不安と切迫した思いが描写されていて、 タケルと共に捜しまわってしまう。
赤と黒二色のみで描かれているのに、においや風雨、ジトっとした空気 まで伝わってきて臨場感あふれる。
畳に扇風機、掃除機など昭和の空気が漂っていて私などは懐かしい。
当時のタケルとマルの短編映画を見ているようだ。
ボローニャ国際絵本原画展入選作品。
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