瑞雲舎代表井上みほ子さんのトークイベントを開催しました

笑顔がすてきです

【100年生きる絵本をめざして~絵本は一生の友だち】
瑞雲舎代表井上みほ子さんのトークイベントが開催されました。
タイトル通りに壮大な話でしたが、ご自身の体験談やエピソードもたっぷりあって引き込まれてしまいました。

《戦後日本の絵本文化》
戦後日本の子どもの本の歴史、絵本の文化について話された。
学校図書館法が成立され、土屋滋子さんの土屋児童文庫、石井桃子さんのかつら文庫、松岡享子さんの松の実文庫ができた。
この中で断然面白いと子どもたちに愛されてきたのは『シナの五にんきょうだい』『100まんびきのネコ』『アンディとらいおん』『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』だった。
『シナの五にんきょうだい』が絶版になった時に「我が家の子どもたちも大すきだったので絶対に出版したいと思った。」
子どもたちへの愛と信念が復刊させたのですね。

みほ子さんの読み聞かせに、引き込まれます。

《書物はドキュメント》
作られた時代の背景が入っている。時代によって評価が変わる。失くしてしまうと事象できない。
『あひるのピンのぼうけん』はまさに「行きて帰りし物語」。
『かもさんおとおり』『もりのなか』などを手がけた編集者ベイマッシーは、1600冊作った中で一番よくできたといっている。

《赤ちゃん絵本を作りたい》
赤ちゃん絵本はロングセラーもあるのでやめた方がいいといわれたが、どうしても語り手であるこがようこさんと作りたかった。
赤ちゃんはオノマトペを最初に覚える。
『なんのおと?』は、リズムの繰り返しが楽しめるように作った。
オノマトペは映像のように言葉が見える。
ことばにメロディーをつけると覚えやすい。
『どーこかな?』は、「絵本はりんちゃんになっているけれど、お子さんの名まえで読んでね」「寝る前ちょっとの時間は読んであげてほしい。やさしい言葉がシャワーのようにふりかかってくるので」

《新刊について》
『チビにいちゃんとOちゃん』
「子ども時代は短い。こんな風に生きられたら何と幸せなことか。この本を我がことのように考えられたら、これからの人生が変わるのではないかしら。」そんな体験を子どもたちにしてほしい。

《絵本&読みきかせは家庭の文化!》
どんな絵本を読んできたかで育ってきたのが透けてみえる。
『ぐりとぐら』『てぶくろ』のエピソードにジーンときた。
時代の変化のなかでも絵本の題名をいうと、「あ、あったね。こんなこともあったね。」と言い合える。
その場の風景が浮かんでくる。
大きな思い出になっている。
家庭の文化といえる。
その本が親から子へそしてそのまた子どもへ継承されていく。
『シナの五にんきょうだい』『密林一きれいなひょうの話』等たくさんの絵本を読んでいただいた。
読んでもらうとやはりいいなぁと改めて思いました。
物語りがたちあがり、生き生きとしてきます。


お話をギュッと圧縮しましたが、まだまだありました。
参加された皆さん、ありがとうございました。
井上みほ子さん、充実した時間をありがとうございました。
書店としてもとても励まされました。

ありがとうございました。
今回もこども店長が看板を描いてくれました。
この日はちょうど沼津市市政100周年の
イベントも行われていました。

投稿者プロフィール

絵本専門店グリム
絵本専門店グリム
ロングセラーの絵本、昔話絵本、赤ちゃん絵本などを取り揃えています。蔵書数はおよそ3500冊。長年、絵本専門店を営んできた店主が思い入れのある本をセレクトしています。

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