『なまはげ』

☆来年は良き年でありますように☆
”なまはげ”は新年の幸せを運んでくれる守り神!

『なまはげ』(池田まき子・文/早川純子・絵/汐文社)

“なまはげ”はどこから?
その由来は?

むかしむかし、ある国の王様が5匹の鬼を連れてやってきた。
人々のために働いていたが、その形相をみて怖がり鬼を追い出そうと鬼と賭けをすることに。
ところが村人たちは謀をして鬼たちに勝ち、鬼たちは約束通り悔しい思いを抱えて山奥へ・・・
鬼たちが作った石段や田畑は村人たちの暮らしを豊かにしてくれたのだが。
村人たちはそのことに気がつき始め、鬼たちをまつる社をたてた。
いつの頃か大晦日の夜になると鬼たちが山から降りてきて家々を回り、なまはげと呼ばれるようになった。

男鹿半島ではなまけ心や悪い心を払い新年に幸福を運んでくれる守り神として今でも伝承されている。
表紙からしてぐっと迫ってくる。
鬼や村人たちが表情豊かに木版画で描かれ迫力満点。
一気にナマハゲの舞台、男鹿半島に入っていた。
「泣く子は~いねが」「なまけ者は~いねが」とずしんずしんと歩き回る音がと聞こえてくるようだ。

作者は秋田県生まれで、伝統行事を継承してほしいという思いを込めて書いたとの事だそうですが、人間としてのあり様をも深く問いかけてくる。
(2018年11月伝統行事「男鹿のナマハゲ」ユネスコ無形文化遺産に登録された。)

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絵本専門店グリム
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