『じてんしゃ がしゃがしゃ』

『じてんしゃ がしゃがしゃ』
作・かさいまり/絵・山本久美子/絵本塾出版

補助輪のついた自転車って、“がしゃがしゃ”音が鳴るんですよね。
「早く補助輪とって、すいすいこげるようになりたいよ~」
ちっちゃい子ども達にとって、補助輪なしの自転車はお兄ちゃんお姉ちゃんの証。

私が初めて補助輪を外した時は、バランスがうまくとれず、転んで泣いたのを覚えています。
それでも何度も父と一緒に練習しました。
父の方が真剣になっていたような?(^-^;
絵本と共に、父との思い出がよみがえり、なつかしさがこみ上げてきました。

自転車屋のガラス戸にペッタリくっついてのぞきこむ先には、あこがれの自転車。
ゆうたは、お父さんに誕生日に自転車を買ってもらう。
がしゃがしゃ すいすい 補助輪があるから、怖くない。
お父さんが仕事で遠くへ行く前に、いつか補助輪を外そうと約束する。
お友達に「よわむし」と言われても、お母さんが補助輪を外してくれるって言っても
「ダメっ!! お父さんと約束したもん」
がしゃがしゃ がしゃがしゃ 
ゆうたの強い気持ちが伝わってくる。

季節の移り変わりと共に、ゆうたの成長が感じられます。 
絵本全体に、心地よい風が吹いています。
久しぶりに自転車で思いっきり走りたくなりました(^^♪

(くどえり)

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絵本専門店グリム
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