『希望の図書館』
☆沼津市立図書館が5月12日(火)開館しました。
少し希望が見えてきたような気がします。
ぴったりな本をご紹介します。
『希望の図書館』
(リサ・クライン・ランサム作/松浦直美訳/ポプラ社)
時は1946年のアメリカ。
ラングストーン少年はお母さんを亡くして南部のアラバマから 北部のシカゴへお父さんと移住してくる。
中学校では「南部のいなかもん」と馬鹿にされ、 お父さんは仕事で忙しく、ぎくしゃくしている。
大すきなお母さんを思っては耐えていた。
かって黒人は利用できなかった図書館。
ラングストーンが 偶然訪れた図書館で出会った1冊の詩集が運命を 切り開いていく。
同名の詩人、ラングストン・ヒューズの 詩に魅かれ夢中になる。
詩は少年の心を包み込み温め、励ましてくれる。
「黒人として生きることや、北部で暮していても南部 のふるさとがこいしいことや、さみしい気持ちがつづられているから。」とお父さんに話すのだった。
本を通して初めての友だちができ、毎日が彩られていく。
ラングストーンという名前もお母さんの深い愛と共に 明かされる。
めがしらが熱くなった。
最後にお父さんに詩を読んであげるシーンもじんとくる。
「あなたはこの図書館でいちばんのお得意さんだもの」という司書さんたちも素敵。
図書館の棚、匂いや雰囲気までも立ち上ってくる。
図書館は喜びや悲しみを包み込む生きる希望であってほしい。
我がお店でも自分だけの自分の本と出会ってくれたら どんなにか嬉しいことか。
ゆるりと開店しています。
お買い物のついでなどに寄ってくださ~い。
投稿者プロフィール
- ロングセラーの絵本、昔話絵本、赤ちゃん絵本などを取り揃えています。蔵書数はおよそ3500冊。長年、絵本専門店を営んできた店主が思い入れのある本をセレクトしています。
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