『まよなかのふとんおうこく』

いつもの見慣れた部屋も夜の暗闇に包まれると、途端に怖くなるのはどうしてでしょうか?
我が家のこども達も「怖いから電気を消さないで」と言って、寝入るまで手を握っていたものです。

さて、ワトソンは・・・。

『まよなかのふとんおうこく』
作・ランディス・ブレア/訳・大友剛/瑞雲舎

ワトソンはねむれない。
だって、暗闇にひそむかいぶつが気になるから。
考えれば考えるほど、怖くなる。
ふと気がつくと、ふとんの中から光が。
そぉっと覗き込むと、そこには満天の星空が広がっていた。
星に導かれ、歩きはじめたワトソンを待っていたのは・・・。

美しい深い藍。静かに広がる闇の世界にあたたかさを感じるのはなぜだろう?
愛嬌たっぷりのかいじゅう達は、すぐ友達に。
ほら、もう怖くない。
どこか懐かしい気持ちになったのは、センダックの『かいじゅうたちのいるところ』(モーリス・センダック/冨山房)を思い出したからでしょう。
合わせて読むと、楽しさ2倍ですよ。
さて早速、私たちも〝ふとんおうこく〟へ遊びに行きました。
夜、電気を消して、そぉっとふとんへもぐりこむ。
真っ暗な布団の中では、どんどん想像が膨らみ「星がいっぱいだね」といいながら、おしゃべりしているとポカポカ気持ちよくなってきて、こども達より先に寝てしまったことは内緒です。
もし、暗闇が怖くなったら〝ふとんおうこく〟へ遊びに行くことをお勧めします。
(くどえり)

こども店長POP

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絵本専門店グリム
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