『あっくんとデコやしき』
🌸絵本のなかで三春町に🌸
『あっくんとデコやしき』 (八百板洋子 文/垂石真子 絵/福音館書店)
あつおは福島の三春町に住んでいます。
春になると梅、桃、桜がいっぺんに咲いて 遠くから花見に来るお客さんで大賑わいです。
お父さんは江戸時代から伝統の張り子を デコ屋敷で作っています。
あつおは、妹が生まれて手伝いばかりさせられて 面白くありません。
お母さんにデコ屋敷で働いているお父さんに お弁当を届けるように頼まれます。
途中、桜の枝を折ったり、猫に石を投げたり うさを晴らします。
デコ屋敷はしんーとしていて突如、魔物たちにおそわれます。
悪さをしたあつおに”許してもらいたければ、 そのべんとうよこせ”と・・・
あつおは弁当を守ることができるでしょうか。
あつおの誇らしげな表情、「-ぼくにまかせて!」と 力強いことばに心の成長を感じます。
三春を舞台に少年の心模様、変化が迫力ある絵で描かれています。
福島出身の八百板洋子さんとご親戚が被災され、被災地支援を なさっている垂石真子さんが福島に想いをこめて紡いだ物語。
ずいぶん前に三春を訪れたことがある。
滝桜の美しさが 鮮やかに残っている。
東日本大震災から9年。
まだ様々な課題が残されている。
明日の希望へつながりますように。
投稿者プロフィール
- ロングセラーの絵本、昔話絵本、赤ちゃん絵本などを取り揃えています。蔵書数はおよそ3500冊。長年、絵本専門店を営んできた店主が思い入れのある本をセレクトしています。
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「あっくんとデコやしき」を紹介してくださってありがとうございます。震災ではない福島を知って頂きたくて、絵を描くために福島の桜を何度も観に行きました。そこで、たくさんの地元の人たちとつながることができました。東北の底力はすごいです。何より桜の美しさに目を見張ります。これからもよろしくお願いします。