『どんぐりころころむし』
秋から初冬の林は木の葉が色づき透きとおった空がとてもきれいです 🍂🍁
落ち葉を踏んでカサコソ歩くとどんぐりがころころと足元に転がってきます。
ついぽけっとに入れてしまいます。
そのどんぐりにはね、こんなことが!
『どんぐりころころむし』(澤口たまみ/ぶん たしろちさと/え/福音館書店)
ちいさなかがくのとも2019年10月号(福音館書店)として出版されましたが、ハードカバーになりました。
当店でも人気の絵本でしたので嬉しいです。
男の子が秋の林でどんぐりを拾っています。
茶色や緑色、帽子のついたのも「ぽけっとに ぽろん もうひとつ ぽろん」と楽しそう。
家に帰ってびんに入れて見ていると、どんぐりに小さな穴があいている。
びんから出して広げると、あちこちの穴からむしたちが出てきて「むくむくむくむく もこもこもこもこ」と歩き出した。
そっとなでると、ころっところがった。
「かわいいなあ!」男の子はむしたちを林に返してあげます。
もぐっていったどんぐりむしを見つめる男の子の眼差しがやさしい。
文はオノマトペたっぷりでやさしく誘ってくれます。
絵は緻密に描かれ、思わずピカピカどんぐりを触りたくなる。
穴の開いたどんぐりはリアルで、ころころむしはなんとも可愛い。
男の子の新鮮な驚きと小さな命への共感が伝わってきます。
身近なことから自然の営みや命を感じ深まるといいですね。
我が家のどんぐりからは「むくむくむく もこもこもこ」と出ていった後のようです。
今度のお休みは林へ散歩してみましょう。
投稿者プロフィール
- ロングセラーの絵本、昔話絵本、赤ちゃん絵本などを取り揃えています。蔵書数はおよそ3500冊。長年、絵本専門店を営んできた店主が思い入れのある本をセレクトしています。
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